OMZP-2

Q&A

OMZP-2処理について

「OMZP」とは?

「OMZP」とは、当社が開発した、特殊りん酸亜鉛処理の総称です。(OM工業、Zinc Phosphate(りん酸亜鉛)の頭文字から作成しました)

一般に、りん酸塩処理とは、金属に塗装する前に行う、防錆効果や密着性向上を目的とした化学的処理を指します。その種類には、下地の金属の違いやその効果により、りん酸マンガン系、りん酸鉄系、りん酸亜鉛系等があります。当社で行っているりん酸塩処理は、主にりん酸亜鉛処理です。

この処理は、亜鉛めっきの低光沢処理や、その質感を生かした新しい意匠として、建築関係や道路関係に広く利用いただいております。

OMZP処理(りん酸亜鉛処理)の研究を行っている内に、その処理された表面の性質(微細な凹凸が、強固に密着している)を生かしたものとして開発されたものが、OMZP-2処理です。

したがって、当社のOMZPには、低光沢処理を目的とした「OMZP処理」と、すべり係数向上を目的とした「OMZP-2処理」の2種類があります。

OMZP-2処理とは?
OMZP-2処理とは、ブラスト処理に代わるものとして開発された特殊りん酸亜鉛処理方法です。本処理は、摩擦接合面に処理液を塗布することにより、亜鉛めっき面に微細で緻密なりん酸亜鉛結晶を形成させ、その結晶同士の噛み合わせにより、すべり係数を向上させる工法です。
OMZP-2処理液の成分は?人体に害はないのか?

処理液はりん酸亜鉛「Zn3(PO4)2」の飽和水溶液と若干の遊離酸、酸化剤を主成分としております。それに加え、垂直面での垂れ落ちを抑えるため、微量の粘液剤を添加しております。

処理液には、有害物質は含まれていませんが、医薬外用劇物であり、弱酸性の液体であります。もし、手や皮膚に付着した場合は、即座に水道水で洗い流してください。目に入った場合は、即座に大量の水道水等で5分間以上洗い流した後、出来るだけ早く医師の診断を受けて下さい。誤って飲み込んだ場合は、直ちに医師の診断を受けて下さい。

りん酸亜鉛皮膜とめっき面との密着性は?
塗料等と違い、亜鉛めっきとの化学反応による皮膜で形成されていますので、数値としての密着力は測定しておりません。実際には、ドライバー等でひっかけば皮膜は削り取られ亜鉛めっき面が露出します。しかし、真鍮ワイヤーブラシによるブラッシング程度であれば問題はありません。ですから、取扱時には、できるだけ鋼材同士を接触させたりして傷を付けないようご注意ください。
OMZP-2処理による皮膜の厚さは?
OMZP-2処理の皮膜の厚さは、りん酸亜鉛の皮膜の厚みによるものです。非常に微細な凹凸があり均一な厚さではありませんが、その微細な凹凸がすべり係数を満足させる表面状態を形成していると言えます。平均的な皮膜厚さとしては、5~10μm程度です。
OMZP-2処理面と亜鉛めっき面との耐食性に差はありますか?

亜鉛めっき単体と亜鉛めっき上にりん酸亜鉛処理を行なった物の暴露試験において、その耐食性には、殆ど差がない結果が出ております。これは、りん酸亜鉛の皮膜が防錆に対して効果のある処理の一つであるからです。

たしかに、めっき表面の亜鉛が、皮膜形成に伴い使用されるので、めっき厚さは極く少量(2~3μm程度)薄くなります。しかし、反対に、形成されるりん酸亜鉛の皮膜厚さが、3~10μm程度ありますので、皮膜の合計は、反応の結果増加することになります。

すなわち、りん酸亜鉛皮膜が持つ耐食性により、亜鉛めっきとの耐食性には大きな差が無いものと言えます。

塗布前の準備、および塗布方法

塗布に必要な道具はどのようなものがありますか?
  • 塗布時に小分けするためのポリ容器(金属製の容器は処理液が弱酸性のため、変色等を起こす場合がありますので、避けて下さい。)
  • 刷毛(出来るだけ薄手のもの。処理液に同封している刷毛を参考にしてください。厚手の刷毛やスポンジ等は薄く塗りにくいので使用しないで下さい。)
  • ウエス(必要箇所以外に付着した場合は、濡れたウエスで直ちにふき取り、その後、から拭きしてください。)
OMZP-2処理液の取扱時の注意は?
有害物質は含まれておりませんが、弱酸性の化学薬品ですので、直接皮膚に接触しないようにビニールかゴムの手袋、保護メガネ等を着用のうえ、ご使用ください。
めっき直後に塗布しても大丈夫ですか?
めっき直後に塗布する場合は、摩擦接合面の表面温度が60℃(素手で触れられる程度)以下で作業してください。高温時に塗布しますと、処理液中の水分が急激に蒸発し、正常な皮膜が形成されず、すべり係数に影響を及ぼすことがあります。
摩擦接合面を平滑にするときの注意は?

ディスクサンダーや平ヤスリで余剰亜鉛等を除去していただければ結構です。ボルト孔の内部やボルト中心からワッシャー半径の2倍の範囲は念入りにお願いします。

又、過剰な手入れで鉄地を露出させた場合、通常は補修の目的でジンクリッチペイント等を塗布しますが、OMZP-2処理の場合、ジンクリッチペイントを塗布した部分だけ皮膜生成の反応が阻害されますので、補修はできません。従って鉄地を露出させないように注意して手入れして下さい。

塗布する前の摩擦接合面に下地処理等を行う必要がありますか?
特別な下地処理(プライマー塗布等)は必要ありません。摩擦接合面を平滑に手入れしていただくだけで結構です。ただ、化学反応タイプですので、摩擦接合面に塗料、樹脂、油、および汚れ等が付着していると反応が阻害され正常な皮膜が形成できません。そのような場合は、汚れをシンナー等で除去し、乾燥後OMZP-2処理液を塗布してください。
垂直な摩擦接合面に塗布しても、正常な反応がおこりますか?
処理液に含まれている粘液剤の効果により、垂直面でも水平面と同様の処理効果が得られます。ただ、必要以上に塗布されますと、たれ落ちにより、摩擦接合面以外に付着することがありますので、塗りすぎないように注意して下さい。
どの程度塗布すればいいのでしょうか?

標準の塗布量は、1キログラム当たり約10平方メートルを目安にして頂ければ結構です。塗り方の目安は、摩擦接合面が均一に反応しておれば1回塗りで結構ですが、素早く縦、横に2回塗っていただければムラのない塗布ができます。処理液を塗布すると亜鉛の金属光沢が失われるので、それを反応の目安としてください。もし、金属光沢が残っているときは、その部分にのみ再度塗布してください。

塗布はできるだけ薄く塗るよう、刷毛についた液は容器のコーナーで良く液切りしてから塗って下さい。塗布量が過剰に多くなると、乾燥後白色生成物が多くなり、すべり係数を低下させる原因になるのでご注意ください。

乾燥後、限度見本と比較してください。塗布直後は、薄く見えるので、ついつい塗りすぎてしまいがちですのでご注意下さい。

OMZP-2処理外観の合否基準は?
  • 処理範囲
    作業標準に規定されている処理範囲をはみ出してはならない。
  • 塗布外観
    標準及び限度見本と比較して合格の範囲にあること。また、塗布面にめっきの光沢が残っていてはならない。特にボルト穴の中心から、ワッシャー半径の2倍までは注意を要する。
処理液が粘って塗りにくい時はどうすればいいですか?

処理液は、刷毛塗りに適した粘度に調整してありますが、どうしても塗りにくい場合は、少量の水を加えつつよく撹拌して粘度を確認しながら薄めて下さい。薄める場合は必ず水を使用し、シンナ-等の溶剤は使用しないでください。

薄め過ぎますと垂直面等に塗布した場合、垂れてしまい、不必要な箇所に付着してしまう恐れがありますのでご注意ください。

冬期寒冷地で塗布する場合の注意点はありますか?

部材が冷えて表面に氷の膜が出来ている場合は反応しません。この場合は、ト-チランプ等で摩擦接合面を加熱し、氷を融解させ、水分をウエス等でふき取り、更に加熱して表面を乾燥させた後塗布してください。

処理液は、氷点下40℃でも凍りませんが、低温になるにつれて塗りにくくなります。湯浴法(ウオ-タ-バス)等で暖めて10℃以上に保った状態で塗布してください。

OMZP-2処理液の使用有効期限はどれくらいですか?

処理液の有効期限は、基本的には製造後6ヶ月、開封後3ヶ月としております。

使用期限が過ぎたものや、液中や容器の底に半透明の固まりが生じたもの、又、処理液の透明度が落ち、濁ってきた物は、液の劣化が進んでいますので、ご使用なさらないで下さい。廃棄する場合は、下水等に放流しないで、産業廃棄物として処理していただきますようお願いいたします。

塗布後の問題について

OMZP-2処理(塗布法)後、後処理の必要性及び反応継続性は?
OMZP-2処理液塗布後は反応の継続による性が懸念されますが、反応自体は数分間で終了します。一度乾燥すれば、再度湿潤状態になっても反応が再発することはありません。また、規定通りにボルトを締め付ければ、摩擦接合部に水分などの侵入は殆どないと考えられますので反応の継続、再発はほぼ起こらないものと考えております。したがって、OMZP-2処理後にはなんら後処理は必要ありません。
乾燥後、明らかに薄塗りであることが判明した場合は、どうしたらよいですか?
パンフレットにあります限度見本のうち、薄塗りの不合格の見本のように下地の亜鉛が透けていたり、亜鉛の金属光沢が残っている所があったりした場合は、明らかに塗布不足です。その場合は、塗り残しがある部分のみに、再度塗布して下さい。
乾燥後、明らかに塗り過ぎが判明した場合、どうしたらいいですか?
パンフレットにあります限度見本のうち、合格の範囲内であれば、少々の厚塗りでも大丈夫です。ただ、白色生成物が軽く触るだけでぽろぽろと落ちる位に生成している場合は、明らかに塗り過ぎです。その場合は、OMZP-2処理液反応部分をサンダー等で軽くこすり亜鉛面を露出させ、再度塗布してください。
塗布による処理を行なったが、摩擦接合面以外の場所に処理液が付着してしまった。変色した部分をもとのような状態に戻す方法は?

OMZP-2処理は、亜鉛めっき面との化学的反応を利用して皮膜を形成する方法ですので、塗装皮膜の様に溶剤等では除去できません。従って、変色した部分をもとに戻す方法は、物理的に皮膜を除去する以外にありません。ディスクサンダー等で取り除いてください。

ただ、皮膜を除去したことにより、めっき層が薄くなります。したがって、できるだけ、不用な部分には処理液が付着しないように作業していただきますようお願い致します。

摩擦接合面以外に付着しても、亜鉛めっきの耐食性にはなんら問題はありません。ですから、外観的に特に問題がなければ除去せず、放置しておいてもよいかと思われます。

OMZP-2処理液(塗布用)は他の用途にも使用できますか?(塗装の下地処理等)

本処理液は、溶融亜鉛めっきのすべり係数向上の目的で開発・製造したものですので、他の用途には使用できません。

もし、塗装する面に付着してしまった場合は、すぐにふき取り、白色生成物をディスクサンダー等で除去してください。

OMZP-2処理上に塗装したいが密着性に問題はありませんか?

OMZP-2処理に使用する処理液はすべり係数向上を目的として開発・調整されたものです。従って、OMZP-2処理面を塗装の下地に使用することはできません。

万一処理液が塗装する箇所に付着した場合はディスクサンダー等で取り除いてください。

ボルト径の寸法によってすべり係数は変わりませんか?
ボルト径が大きくなると導入軸力が大きくなり、“りん酸亜鉛の皮膜が損傷を受け、つぶれてしまい、すべり係数に影響がでるのではないか?”という懸念がありますが、ボルト径が変化してもすべり係数には問題はありません。
ボルト締め付け後のリラクセ-ション(軸力減衰)の問題はありませんか?
溶融亜鉛めっきは鋼面よりやわらかく、ボルト軸力減衰が大きいのではないかと言われていますが、5ヶ年経過後においても、良好なすべり耐力が得られることが確認されております。すなわち、溶融亜鉛めっき面のリラクセーションによりすべり耐力が規定値以下にまで低下することはなく、むしろ、すべり耐力は時間の経過とともに若干増加する傾向にあります。
OMZP-2処理液を塗布してから、接合が可能になるまでどの位の時間が必要ですか?
気温や湿度により乾燥状況は異なりますが、塗布後24時間以上経過後に接合していただくのが理想と思われます。しかし、やむを得ず短時間で接合する必要がある場合は、十分に乾燥しているのを確認してからにしてください。
OMZP-2処理後、締め付けまでの間、摩擦接合面を屋外に放置しておいても、問題はありませんか?又、降雨の影響はありませんか?

摩擦接合面を屋外に放置しておくと、降雨等の影響で皮膜が変化してしまうのではないか?という懸念がありますが、海岸付近に6ヶ月間暴露した後締め付け、すべり耐力を測定しても、なんら問題はなく、正常な値を示すことが確認されております。

ただ、OMZP-2処理は、化学反応を利用した処理方法であります。このため、塗布法の場合、降雨中での塗布は避けて頂かないと正常な皮膜を得ることができません。これは雨水により、反応が完了する前に処理液が流出してしまうためです。しかし、一旦反応が完了し乾燥した後は、降雨にあってもりん酸亜鉛皮膜が流れ出したり、消失したりするようなことはありません。

OMZP-2処理面に傷がついた場合、すべり係数に影響はありますか?またその場合の補修方法はありますか。

傷の場所や範囲によってすべり係数に与える影響は異なると思います。ボルト穴中心よりワッシャー半径の2倍の範囲内に、広範囲に及ぶ傷がつき亜鉛の金属光沢が露出しているような場合は、すべり係数の低下をまねく恐れがあるので、再度処理液を塗布してください。

傷が線状の程度であったり、ワッシャー半径の2倍の範囲より外側であるならば、とくに問題はないものと思われます。

補修方法としては、亜鉛の金属光沢が露出しているほどの傷ならば、その箇所にもう一度処理液を塗布してください。

ボルト締め付け後、一度外し、再度ボルトを締め付けた場合のすべり係数の変化は?
このような事を想定したデータがありませんので、詳しいことはわかりませんが、皮膜が破壊されることが想定されますので、サンダ-等でOMZP-2処理面の皮膜を一旦取り除き亜鉛面を露出させ、再度OMZP-2処理を行なう必要があると思われます。
すべり耐力の長期間にわたる変化のデ-タはありますか?

OMZP-2処理は、平成4年(1992年)に初めて実際の物件に採用していただきました。また、実験の結果も、5カ年経過時点のデ-タしかありません。したがって、それより長期の場合の変化については、確実なデータはございません。

しかし、それに代わるものとして、某大学機関にて行なわれました動荷重繰り返しテストの結果がございます。これは、すべり試験体に17.5tonの荷重をかけ、それを1秒間に8回の割合で交互に引っ張り圧縮荷重(2.5ton)を加え、それを250万回行なわせるというものです。

そして、その結果、250万回終了後でも、正常なすべり耐力を満足させる数値がでております。この250万回が、実使用において何年に相当するかは、断定できませんが、この結果を長期間使用のデータの代用と考えております。

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