「OMZP-2」とは、建築部材の溶融亜鉛めっき高力ボルト摩擦接合面に、塗布法または浸漬法により、微細で緻密なりん酸亜鉛の結晶を形成させ、すべり係数を向上させる工法であります。

 
 OMZP-2処理要領書.pdf(673KB)

 OMZP-2処理の標準及び限度見本.pdf(140KB)

OMZP-2 特性

溶融亜鉛めっき高力ボルト摩擦接合面における処理は、1991年JASS6(*1)の改訂でブラスト処理以外の特別な処理も、所定の試験に合格すれば認可されるようになりました。

「OMZP-2」とは、この目的のために開発された特殊りん酸亜鉛処理方法であり、塗布法と浸せき法があります。(本文では塗布法についてのみ述べます)

塗布法に用いる処理液は、りん酸亜鉛[Zn3(PO4)2]の飽和水溶液と若干の遊離酸、酸化剤を主成分とし、作業性をよくするために微量の粘液剤を添加したものであります。いずれの処理液も公害でいわれている有害物質は含有していません。

この処理液を用いて、建築部材の溶融亜鉛めっき高力ボルト摩擦接合面を、塗布法または浸せき法で処理することにより、溶融亜鉛めっき表面に微細で緻密なりん酸亜鉛の結晶を形成させ、すべり係数を向上させる工法であります。

従来のブラスト処理または、ディスクグラインダーによる目荒らし処理が物理的に接合面を荒らすのに対して、本処理は、化学的な工法であり、接合面を傷つけることなく安定した皮膜が得られます。また、特殊な技能や工具を必要とせず、塗布法は、現場施工も可能であります。

高力ボルト締め付け後のリラクゼーションについては、ブラスト法と同様な傾向を示し、経年的な影響は殆どないことが確認されています。

本処理における、すべり係数は時間の経過と共にわずかずつ増加していく傾向にあります。この原因については、処理面に形成された皮膜結晶が非常に微細なために密着面積が増加してすべりにくくなる「Lock up」現象を示していると考えます。

処理液とめっき皮膜の反応によって生じる皮膜は、主にりん酸亜鉛の乾燥した不動態皮膜であり、処理後に流れ出すことはありません。しかし、規定塗布面以上に塗布された場合、白色生成物が生じ、締め付け前には雨水や結露水等で若干溶け、部材周辺を汚すことがあります。しかし、外観的に若干変色しますが、耐食性等には全く影響ありません。

この白色生成物の主成分は、水分と亜鉛との反応によって生じた、水酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛等、一般に亜鉛めっき面に生じる白さびと同様のものと、処理液との反応によって生じたりん酸亜鉛の結晶であり有害物質ではありません。

従来のブラスト処理法法の場合、工場での摩擦面の処理が必要とされ、これに伴う運搬等の諸条件が不可欠とされていました。これに対して、「OMZP-2」処理は工程の短縮化、そして施工の省力化及び、運搬費用の削減等、コストダウンに大きく寄与いたします。

参考文献*1 日本建築学会「建築工事標準仕様書・同解説JASS6、鉄骨工事」2007
参考文献*2 溶融亜鉛めっき高力ボルト技術協会「溶融亜鉛めっき高力ボルト接合
       設計施工指針」「同 施工管理要領」2009改定

 
性状
外観
乳白色の水溶液
成分
りん酸亜鉛系皮膜剤・粘度超製剤(弱酸性)
乾燥時間
指触乾燥 夏場・・約5分、冬場・・約20〜30分
標準塗布面積
約10 m2/kg
内容量
6kg入りと15kg入りの2種類
使用期限
製造後6ヵ月(開封後3ヵ月)