溶融亜鉛めっき皮膜の断面を顕微鏡でみると、鉄と亜鉛の反応で形成された金属間化合物の合金層と、合金層の上に付着する亜鉛層の二つの層から成っています。

通常のめっき条件で見られる溶融亜鉛めっき組織は、鉄地に近いほうからδ1(デルタワン)合金層、次にζ(ツエータ)合金層とその上に浴組成と同じη(イータ)亜鉛層の三層から成っています。

 
 
δ1(デルタワン)層 通常鉄地に接して存在する層で緻密な組織を示し、複雑な六方晶系の構造で、靭性、延性に富んでいるのが特長です。FeZn7という化合物と考えられ、鉄含有量は7〜11%です。
ζ(ツエータ)層 もっとも顕著なもので単斜晶系に属し柱状組織を示します。FeZn13という化合物と考えられ、鉄含有率は6%程です。
η(イータ)層 最上部の亜鉛層(純亜鉛層)で稠密六方晶系に属し、軟らかく展延性に富み、少々の変形があっても破れることはありません。亜鉛の純度はJISでは97.5%以上です。
この他、鉄地に接近した部分でΓ(ガンマ)層が生成する事もありますが、非常に薄い層なので通常顕微鏡でも認められません。